日本男子110mハードルの顔・村竹ラシッド選手は、結果と存在感の両輪で競技界を牽引しています。2025年は日本記録更新(12秒92)から東京世界陸上での堂々たる決勝5位まで、スケールの大きな一年でした。本稿では、プロフィール、趣味、人となり、経歴や主な戦績、さらには“スタート前のアニメポーズ”の真相まで、話題性たっぷりに一気にご紹介します。
プロフィールと人となり
プロフィール
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氏名/読み/英表記:村竹 ラシッド(むらたけ・ラシッド)/Rachid MURATAKE。日本代表スプリンター(110mハードル)。
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生年月日・年齢:2002年2月6日(23歳、2025年時点)。
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出身:千葉県松戸市。小中は相模台小→松戸市立第一中、高は千葉県立松戸国際高校。のち順天堂大学へ。
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身長(体重):179cm(体重は公的プロフィールに固定記載なし。報道や百科では76kg表記あり)。
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所属:日本航空(JAL)アスリート社員。入社は2024年4月1日。
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競技種目:陸上・110mハードル。自己ベスト12.92(2025年8月・福井)=日本記録。
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代表歴(主要):世界選手権(2022オレゴン/2025東京)、パリ五輪(2024)。
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出自:父がトーゴ出身、母が日本人。国際大会では日本代表として出場。
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趣味:ドライブ、読書、ゲーム(JAL公式プロフィールより)。競技開始のきっかけは小5時の担任に勧められて。
2002年2月6日生まれ、千葉県松戸市出身。身長は179cm。順天堂大学を経て、2024年4月にJALへ入社したアスリート社員です。公式プロフィールには趣味として「ドライブ、読書、ゲーム」と記され、競技の合間のオフも等身大。種目はもちろん110mハードルで、いまや“日本記録保持者”の看板を背負います。
バックグラウンドとしては、トーゴ出身の父と日本人の母のもとに生まれ、幼少期から松戸で育ちました。小学校5年で陸上を始め、中学から障害走に取り組んだという筋金入り。高校・大学と段階を踏みながら、成長曲線は右肩上がりに。
経歴のハイライト(ジュニア〜学生時代)
名前が全国区になったのは高校3年の2019年。インターハイ男子110mHで初優勝(14秒04)。前年の悔しさを糧に勝ち切る勝負強さを見せ、「ここまで頑張ってきた」と晴れやかに語る姿が印象的でした。
同年の南関東大会では13秒91(-0.1)の高校歴代3位タイをマーク。全国制覇は偶然ではなく、準備された必然だったといえるでしょう。
大学では勢いに拍車がかかります。2023年の日本インカレ決勝で13秒04(-0.9)を記録。これは当時の日本タイ記録かつ学生新で、のちの飛躍を決定づけるブレイクスルーでした。
主な戦績とブレイク(2024〜2025)
パリ五輪(2024)
五輪本番では、日本男子110mH史上初のファイナリストに。決勝は13秒21で5位と堂々の入賞。世界の超一流に混じっても、高い再現性と勝負強さを示しました。
アジア選手権(2025年・韓国/亀尾)
翌2025年5月のアジア選手権では、13秒22(+0.7)で金メダル。現地のオフィシャル資料にも結果が残り、内容も中盤でしっかりギアを上げての快勝でした。
日本記録更新(12秒92/福井・Athlete Night Games 2025)
8月、福井のナイター決戦で12秒92(+0.6)。「日本人初の12秒台」という歴史の扉を開き、世界シーズン2位に躍り出る衝撃の走りでした。ワールドアスレティックスのレポートにも“ジャパニーズレコード12.92”と刻まれています。
東京2025世界陸上
迎えた自国開催の世界選手権。予選・準決勝を安定して突破し、決勝は13秒18(-0.3)の5位。わずか0.06秒差で表彰台に届かず、レース後は悔し涙を見せましたが、その表情は次なる高みへの覚悟そのものでした。
村竹ラシッドの“競技観”と強み
技術的には、出足から中盤にかけての加速と、ハードリング動作の整いが大きな武器。高校時代から「1日3本」走る大会を想定した心肺の土台づくりと、大学以降に研ぎ澄ましたスプリントの質が噛み合い、国際舞台でも崩れない“試合運び”を可能にしています。
2025年序盤から中盤にかけては、スタート〜2台目の入りが安定し、3〜6台目で伸びる流れに磨きがかかりました。福井での12秒92は、スタート後の「乗り」に成功しつつ、接触も致命傷にならないハードリングの強度が裏付けた記録。勢いだけでなく、制御された速さに進化の本質が見てとれます。
スタート前の“アニメポーズ”
予選(9/15)
カメラ前で両手を突き出すようなポーズ。本人は取材で「昔見てたアニメ『ボボボーボ・ボーボボ』のポーズ」と明かしています。別メディアでは「ジョジョではないけど、やらせていただきました」との言い方もしており、意図として“ボーボボ系の遊び心”を入れたとみられます。
準決勝(9/16)
ここは“解釈が割れた”場面です。スポニチは「ジョジョ立ち」と報じた一方、THE ANSWER などでは『HUNTER×HUNTER』の“ネテロ会長”ポーズとみられる、と紹介。いずれも会場を沸かせたのは共通認識で、見た目の類似から複数解釈が生まれた格好です。
決勝(9/16)
本人が取材で“『ジョジョの奇妙な冒険』第6部のラスボス、プッチ神父のポーズ”だと明言。しかも事前に“匂わせ”まで実施しており、DLファイナル(チューリヒ)関連の自身のインスタ投稿でBGMにバンド「WHITESNAKE」を使用—プッチ神父のスタンド名「ホワイトスネイク」に掛けたヒントだった、と説明しています。
なお、彼自身はこのパフォーマンスを「大舞台を楽しむ“おまじない”」「みんなが楽しんでくれたならよかった」と位置付けていて、観客と一緒に盛り上がる意図がはっきりしています。
他の大会でもやっている?
代表例はパリ五輪(2024)
男子110mH決勝の入場時に「ジョジョ立ち」を披露し、なぜやったのかについて「試合を楽しむことを思い出すため」と説明。この“ジョジョ立ち”はパリで一躍話題となり、その後も彼の“代名詞”として定着しました。
また、東京世界陸上前のトークイベントでは“安売りはしたくない、次は東京世界選手権の決勝で”と“温存宣言”をしており、実際に東京決勝でプッチ神父ポーズを出してきた、という流れです。
まとめ(ラウンド別・確度早見)
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予選=ボーボボ(本人談)/“ジョジョではない”発言も同時にあり → ほぼ確定。
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準決勝=ネテロ会長説(報道多数)vs ジョジョ立ち説(スポニチ)。本人の明示は見当たらず → 解釈割れ。
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決勝=プッチ神父(本人談、事前“ホワイトスネイク”匂わせ込み) → 本人公言で確定。
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他大会=パリ五輪決勝でジョジョ立ち(本人の趣旨説明つき) → 定番化の原点。
ノア・ライルズの“アニメポーズ”年表
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2025・東京世界陸上(100m 予選)
スタート前の選手紹介で、両手を前に突き出す**「かめはめ波(ドラゴンボール)」**ポーズ。各社が「カメハメ波を放った」と報道しています。 -
2024・パリ五輪(100m 決勝後)
金メダル直後のフィニッシュエリアでカメハメ波ポーズ。日本メディアでも「世界最速のアニメファン」として大きく話題に。
※東京世陸で「五条悟の“領域展開”っぽい」と受け止めたSNS投稿もありますが、公式な裏付けは主要メディアで確認できません。東京では少なくとも**予選で“カメハメ波”**をやっています。
アニメ好き“確定エピソード”
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遊戯王カードをドロー(米五輪選考会)
2024年の米国選考会で、**「ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン」**のカードを取り出して気合いを入れる“演出”。本人の“アニメ愛”を伝える取材記事でも触れられています。 -
パリ五輪の“カメハメ波”は明確なオマージュ
五輪後の報道で、鳥山明さんへのリスペクトや自身のルーティンとしての“アニメ要素”が語られました。 -
東京2025で『刃牙』の“板垣恵介”直筆イラストをプレゼント
取材エリアで板垣恵介先生の描いた本人ポートレートを掲げて嬉しそうに披露。国内大手メディアも写真付きで報じています。オリコン+1 -
“ワンピース”は見直し中と投稿
2024年秋頃に**『ONE PIECE』を再視聴**しているとSNSで共有。長編作も“追う”タイプ。 -
同業ライバルとも“アニメ談義”
東京世陸ではキシャン・トンプソン(JAM)らとレース後にアニメ談義で盛り上がる様子が配信クリップに。
彼にとって“アニメポーズ”は何か?
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観客と楽しむための“演出”兼ルーティン
競技の緊張を良い方向へ切り替える“おまじない”として使い、**「自分も観客も楽しませる」**ことを狙うとたびたび語っています(五輪以降の特集・インタビュー)。 -
“世界最速のアニメファン”というキャラクター
東京では各社がその“看板”を前面に報道。予選のカメハメ波→競技→取材でアニメ言及という流れが完全に様式化しています。
趣味・オフの顔:ドライブ/読書/ゲーム、そして“競馬好き”
JALの公式プロフィールには、趣味としてドライブ、読書、ゲームが挙げられています。遠征や合宿の多い生活のなか、気分転換の術をしっかり持っているのは強みです。
さらに話題を呼んだのが“競馬愛”。東京世界陸上の準決勝前には、障害競走の絶対王者オジュウチョウサンや、GI5勝のドウデュースのぬいぐるみをインスタのストーリーに載せ、「華麗な飛越と強烈な末脚」を示唆するような“縁起担ぎ”も。ハードラーならではの視点が面白いですよね。
レースメイクの要点(観戦ポイント)
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スタート〜2台目:過度に力まず、最短距離で踏み切る出足。リアクションの質が高いときは、中盤の伸びが顕著。
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3〜6台目:加速維持の肝。脚さばきと上体のロールが噛み合うと、1歩ごとの推進力が増幅。
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ラスト3台:福井の日本記録では、軽微な接触があっても崩れない“空中姿勢の再現性”が奏功。フィニッシュまでの“落ちない速度”が最大の武器です。
今後の展望
自国開催の世界陸上で5位。ここから先は、0.06秒の上積みをどう作るか――。スタートのばらつき抑制、着地からの“立ち上がり速度”のさらなる平準化、そして国際大会での連戦適応。この三点が揃えば、世界大会の表彰台は現実的な射程に入ります。本人も「何年かかってでもメダルを」と語っており、日本記録保持者として“世界の常連”から“世界のトップ”へ、次の扉を叩きます。
主要リザルト(抜粋)
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2024 パリ五輪:男子110mH 決勝5位(13.21)=日本人初の五輪ファイナリスト。
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2025 アジア選手権(亀尾):男子110mH 金(13.22)。
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2025 Athlete Night Games in FUKUI:男子110mH 12.92=日本新記録。
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2025 世界陸上(東京):男子110mH 決勝5位(13.18)。
まとめ
村竹ラシッド選手は、速さと親しみやすさを同居させる“スター性”を備えたハードラーです。記録だけでなく、観る人をワクワクさせる所作や言葉がある。だからこそ、12秒台の衝撃から涙の決勝まで、物語として心に残るのだと思います。次の国際舞台では、ぜひ“歓喜の涙”を――。その瞬間を見届ける準備は、もうできています。
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